“もし親父だったら?”と考えずに自分だけで決めたこと、今年いくつありました?

“もし親父だったら?”と考えずに自分だけで決めたこと、今年いくつありました?

二代目社長が年末に数えてみたい、”自分名義”の判断


30 Seconds Summary

今年も、残りあと2か月になりました。
(今日は、2026年10月30日です)

そろそろ来年の手帳を買おうかな、という時期ですよね。
昨日ショッピングモールに行きましたが、たくさん並んでいましたよ。

今日のコラムでは、二代目社長であるあなたに、ちょっとした「数えもの」をお願いしたいと思っています。(といっても大げさなことではないので気楽に)

一つは、年頭に決めたことが、どれくらいできたか。
もう一つは、今年、「親父だったら、どうする?」と考えずに、自分だけで決めたことが、いくつあったか。

答えが一つでも、ゼロでも、ぜんぜん大丈夫です。
実はコレ、数えてみること自体に、とっても大きな意味がありますので。

ちょっと一緒に考えてみましょう。


まずは、私の白状から

いきなりですが、ちょっと私の話から始めさせてください。

私は今年の年頭に、とんでもない決心をしました。(笑)

「今年の9月28日に、この事業で法人化する」
というものです。

日付まで決めていました。
もちろん手帳にも書きました。
誰に相談したわけでもなく、私がたった一人で決めたことです。

で、結果はどうだったか?

……叶いませんでした!あはははっ。

9月28日は、ごく普通の一日として、静かに過ぎていきましたね。
法人の登記どころか、その日は、いつものように記事を書いていました。

ただ、不思議なことに、あまり落ち込んではいないんです。
なぜかと言うと、これは私が自分で決めて、自分で外したことだからです。
当然ながら、誰のせいにもできませんし、する必要もないことです。

何が足りなかったのか、どこで計画が甘かったのか。
自分で決めたことだから、自分で振り返れます。

これは、私のビジネス上のモットーである、トライ&エラー、そしてPDCAの範疇なのです。
そしてその「年頭の決心」は、今も形を変えて、ちゃんと動いています。

言い訳ではないですが、9月28日に法人化できませんでしたが、今もちゃんとこうやって継続しているので、まったく後退はしていませんよ。


では、次はあなたの番です

あなたは、今年の年頭に、何を決めましたか?

売上の目標でしょうか。
新しい取引先を開拓する、だったでしょうか。
それとも、「今年こそ、親父ときちんと話す」だったでしょうか。

もし、覚えていなくても、大丈夫です。
年頭の決めごとなんて、ほとんどの人が2月には忘れていますからね。

私が日付まで覚えているのは、たまたま、それくらいとんでもない決心だったからにすぎません。

ここまでは、軽い数えものです。
本当にお聞きしたいのは、次のほうなんです。

いいですか?


もう一つの数えもの

今年、あなたは社長として、判断が必要な場面は、きっとたくさんあったはずです。

設備を入れ替えるか、もう一年もたせるか。
あの社員を、昇格させるか、見送るか。
取引先からの値下げの相談を、のむか、断るか。
新しい仕事を、受けるか、見送るか。

では、その中で、
「このケース、親父だったらどうする?」と一度も考えずに、自分だけで決めたことは、いくつありましたか?

どうでしょう。
数えてみると、案外、手が止まりませんか?

決めたのは、確かに自分であるはずです。
もちろん判を捺したのも、自分ですよね。

でも、その直前に、頭のどこかで、「親父なら、ここは断るだろうな」とつぶやいていた。
そういう判断が、思っていたより多かったかもしれません。

先に言っておきますが、それは、ちっとも悪いことではありません。
何十年も会社を守ってきた人の基準を借りるのは、むしろ、賢いやり方です。

というか、むしろそれが大正解であることは間違いありません。


そう言えば、一つだけあった

ただ、数えているうちに、ふと思い出すものがあるかもしれません。

「そう言えば、あの決断だけは、親父のことを考えなかったなぁ」

それは、ひょっとすると、とても小さなことかもしれません。
社内の机の配置を変えたことかもしれませんし、ずっと続いていた慣習を一つやめたことかもしれません。

その決断を自ら下したからといって、誰にも褒められてもいないし、たぶん親父も気づいていない。

でも、それは間違いなく、あなた名義の判断ですよね。

ちょっと先ほどの、私の法人化の話を思い出してください。
自分だけで決めたことは、うまくいかなかった時も、ちゃんと自分のものとして残ります。
だから、振り返れるし、次に活かせるんです。

ところが、「このケース親父だったら」というフィルターを通して決めたことは、うまくいっても、うまくいかなくても、どこか自分のものになりきりません。

うまくいけば「親父の判断が正しかった」になり、うまくいかなければ「親父ならどうしただろう」に戻ってしまうわけです。

これでは、トライ&エラーのエラーの方が、自分の手に残らないんですよね。


もしもゼロだった方へ

もし、数えてみて、一つも思い浮かばなかったとしても、がっかりしないでくださいね。

それは、あなたが判断から逃げてきたという意味ではありませんからね。
親父の基準を借りながら、会社を止めずに一年を回してきた、ということなのです。
それだけで、十分に大変な仕事です。

借りている基準は、時間はかかりますが、いつか自分の基準に置き換わっていきます。
ただ、そのためには、親父の基準の「中身」が、何だったのかを知る必要があります。

そこは、また別の記事で、ゆっくりお話ししますね。
よかったらそちらも楽しみに読んでみてください。


来年の手帳の、最初のページに

最後に、一つだけ提案させてください。

来年の手帳を買ったら、最初のページに、今年あなたが自分だけで決めたことを、一つだけ書いておきませんか。
もちろん小さなことで、かまいませんよ。

そして、その下に、来年の決めごとを一つ書く。
叶わなくても、いいんです。

自分で決めたことなら、外れても、ちゃんと次の一年の材料になります。

とーぜんですが、私も、そうするつもりでいます。
さて、来年の手帳の1ページ目に、私は何と書きましょうかね。

あなたは、何と書かれるのでしょうか?
よかったらぜひ教えてください。


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それではまた、お会いしましょう。


「思考資産」承継デザイン研究所
霧香ゆうひ
デコーダー/心理カウンセラー/作家


著者プロフィール
kirika-yuhi

著者:詳細プロフィール

「思考資産」承継デザイン研究所 
所長: 霧香 ゆうひ(夕燈) デコーダー/心理カウンセラー/作家

1961年生まれ。広島を拠点に全国の事業承継現場で、経営者と後継者の「魂の同期」を支援する専門家。
30年のHRキャリアで組織の力学を、14年の心理カウンセラー経験で人間の深層心理を、11冊の著書を通じて言葉の精錬技術を磨いてきました。

この三つが交わる場所に、私の専門領域があります。

私が提唱する「思考資産」とは、経営者の脳内に点在する「記憶・判断・哲学」をデコード(解読)し、次世代が迷わず使える「経営深層論理(DDL)」として構造化したものです。

法的・税務的な手続き(箱の整理)は専門家に委ね、私はその「中身(魂)」を救い出すことに全力を注ぎます。

一人の経営者の暗黙知を救うことは、組織を救い、文明が積み上げてきた知恵の総量を守ることに繋がる——これが、私がこの仕事を続ける理由です。

3万人超の事業承継・組織再生の現場に伴走してきた、日本唯一のデコーダー。

霧香ゆうひ

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